遠爺の「カッコつけドリル」~ 其の壱“階段おりの原理” ~

 音楽に溶け込んで、ペアが共に余裕のあるステップを踏むには、「ロワー(フォール)」が大切な要素となります。

 よく見られる課題に、男子の軸足への降り方が不十分のままに前進(又は後退)を早まってしまい、女子が辛そうな体制でステップを踏む姿があります。

 社交ダンスは「社交の場」ですので、初めてお相手する方と踊るケースも多くあります。男子・女子ともに共通の仕草を身に付け、レディース&ジェントルマンとしてのマナーが大切です。

 視線を転じて、普段の生活動作から思うと「階段をおりる」動作を例に考えてみたいと思います。【図・1を御覧下さい 】

【 図・1 】

 段差Aを降りる時、Bにトゥ・タッチで下がります。ダンスのフロアーは平らですので、段差Aを90度回してA’と平らにして、そのままB’に繋がると想定してみましょう。平らですから、ヒール・タッチですね。

 上段の立足の大腿部は垂直で力を入れなくても、自然にチャンと降りられます。

 もし、前に進み過ぎると、二段くらい踏み外してしまいそうですね。

 他のスポーツ、野球選手の美しいバッティングフォームを見ると、腰から膝の線が垂直で、身体の正面でバットにボールを捉え、ナイス・タイミングで”カッコ良い”。打球も素晴らしく飛びます。体重が早く前に進み身体の前で打つと凡打になり、その状態を”泳がされた”と解説されますね。逆に、ボールの速さに遅れてバットに当たる時”差し込まれた”と言い、ツマッタ当たりに。

 ダンスでは、相手投手に翻弄される様な事は無く、ダンス音楽は優しいので、一定のリズムでステップを踏めるのですから、常にナイス・タイミングで踊りたいですね。

 次に、後ろ向きで後退する形で階段を降りて見ましょう。手摺りや壁に手を当てて、転ばないように注意して下さい。

 トゥ・タッチで、少し前屈みになりますね。これが自然の身の熟し方です。もし、この時に進み過ぎて二段ほど踏み外すことになったら、超危険ですよね。冒頭で「よく見られる課題」とは、男子が”泳がされ”、やむを得ず女子が”差し込まれた”状態、しかも女子は後ろ向きでの後退ですから、辛い姿勢を強いられているのです。フロアーは平らだから、と言っても凄く踊りづらく、カッコ悪いダンスに見えますから、注意しましょう。

 階段と友達になって、上に下に、前向きと後ろ向きと、反復して試して見ましょう。

 足裏の体重の流れ、トゥ・タッチの自然の身の動きの中で、”ピィンー”と身体に感じる事が沢山あると思います。

 カッコつけて、ドリルってみま専科!?

(スマイリー・遠爺)